日本政策金融公庫と税理士
2017/08/17 税理士の雑感
税理士がお客様の融資をお手伝いする際に、日本政策金融公庫を非常に多く利用することは多くの方がご存じであると思います。
では融資以外での日本政策金融公庫と税理士はどのような付き合いがあるかはご存知でしょうか?
いろいろホームページで検索してみても、そういった情報はあまり見当たりません。
多くの方にとって「あまり関心がない」からかもしれませんが、詳しく双方の関係がわかれば、日本政策金融公庫や税理士を身近に感じることができると思います。
融資そのものとはあまり関係がございませんが、お気軽にお読みください。
しかし、これはあくまでも現在の日本政策金融公庫神戸支店と近畿税理士会神戸支部との関係であり、すべての地域であてはまるものではございませんので、そのあたりはご了承ください。
まず、日本政策金融公庫神戸支店では融資の窓口に来られた事業主の方を中心に、税理士への相談を無料で行うことができる相談会へ案内を行っております。その相談会では、近畿税理士会神戸支部の税理士が担当します。起業したばかりで、税金などについて質問をしたくてもなかなか税理士とお話しする機会がない方にとっては、非常に有益なものであると思います。時間は一人あたり30分程度ですが、時間が足りない場合は、直接その税理士の事務所へ訪問のアポイントを取ることも可能です。税理士を指定することはできませんが、自分に合う税理士が担当になった場合は、そのまま顧問契約へと進むこともあるそうです。
また、税理士事務所で関与先様向けのセミナー等を開催する際には、融資担当の方が直接、日本政策金融公庫の説明や融資制度について説明をしてくださることもございます。
私共の事務所でもこれまでにも融資担当の方にお越しいただき、非常にわかりやすく説明をしてくださいました。やはり事業主の方も融資には興味を持っているからだと思いますが、セミナーへの参加人数も通常より多くなる傾向がございます。
セミナー中、難しい税金に関する内容でウトウト睡魔に襲われている方であっても、公庫の方が前でお話をされるときは熱心に耳を傾けていることもしばしばです。
そのほか、近畿税理士会神戸支部では、休日にテニスや六甲全山縦走といったアクティビティがあり、これらには公庫の担当者の方々も頻繁に参加してくださいます。担当者の方が日々の業務で難しい顔をしている時とは違った一面も見ることができて、かなり新鮮な感じです。
ただ、このような交流に積極的に参加する特定の税理士事務所の融資案件の審査に対し、便宜を図ってくださることはございませんので、そのあたりは誤解のないようにお願いいたします。
このように税理士会と日本政策金融公庫との交流が深い地区ばかりではなく、むしろ珍しいということです。ほかの地域から神戸に転勤して来られた公庫の担当者は、皆さん一様に驚かれます。
個人的にはここ数年、日本政策金融公庫神戸支店と近畿税理士会神戸支部との関係が近くなったように思います。おそらくこれは日本政策金融公庫神戸支店と近畿税理士会神戸支部の双方が密接に連携することにより、事業主の方により身近な存在になるべく努めたからではないでしょうか。
この記事の監修者
税理士
阿原清史
神戸すえひろ税理士法人
代表社員
税理士法人番号 第3774号
税理士登録番号 95483
大阪の会計事務所で実務経験を積んだ後、上場を目指すIT関係の企業に入社して、地元神戸で税理士事務所を開業いたしました。
皆様方と一緒に、活気ある神戸を目指して盛り上げていきたいと思います。