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相続税の納付書はどこでもらえる?書き方や納付方法、注意点も併せて紹介
2024/07/18 相続コラム
目次
相続税の納付には、納付書が必要です。しかし、相続する機会はそうそう多くないため、相続税の納付書はどこでもらえるのか、納付書はどうやって書くのかなど、わからない部分も多いのではないでしょうか。
そこでこのコラムでは、納付書に関する基本的な知識や、納付書の書き方、納付方法、そして相続税納付の際の注意点をご紹介します。
相続税の納付書とは
被相続人が亡くなったら行う手続きが相続です。相続税を実際に収めるには、相続税の納付書というものが必要です。
この納付書は、相続税を納付する際に必要な公的書類です。
なお、税理士に依頼することで、申告書作成はもちろん申告書の提出まで税理士事務所が対応してくれます。
相続税の納付書がもらえる場所とは
相続税の納付書は、税務署で入手することができます。税務署は基本的に全国のどの税務署でも受け取ることが可能です。
また、納付書をもらう際に、相続税の納付であることと管轄の税務署名を窓口のスタッフに伝えましょう。
さらに、コンビニエンスストアでの納付を希望する場合も、必ず伝える必要があります。なお、オンライン上での納付書のダウンロードには対応していないので注意しましょう。
相続税の納付書の必要な枚数
相続税の納付書は基本的に以下のように3枚1組になっています。
- 税務署提出用
- 金融機関保管用
- 領収証兼納税者控え
通常はこの1組で十分ですが、記入を間違えた時のために予備の納付書ももらっておけると安心です。
相続税の納付書の書き方
ここでは、実際に納付書の書き方を記入欄ごとに解説します。
①年度
相続税を納付する年度を記載します。会計の便宜上4月1日~翌年3月31日までを一区切りとしています。
そのため、被相続人が亡くなったのが令和4年2月1日で、令和4年の3月31日までに納付する場合、年度は令和3年が該当します。そのため「03」と記入します。
②税目番号
税目番号とは、納付書を用いて納税する税金の種類を数字で表したものです。
ここには「050」と記入します。
③税務署名・税務署番号
被相続人が最後に住んでいた住所を管轄する税務署の名前を記入します。また、税務署番号がわからない場合は、国税庁のホームページで確認できます。
④本税
相続税の金額を記入します。なお、相続税申告書の「申告期限までに納付すべき税額」と同じ金額にします。
⑤合計額
本税の金額と同じ額を記入します。また、金額の頭に¥記号も必ず記入が必要です。
⑥納期等の区分
相続が始まった日である被相続人の死亡日を記入します。申告区分には確定申告を指す「4」を丸で囲みます。
⑦住所(所在地)
被相続人と相続人の住所をそれぞれ記入します。
⑧氏名(法人名)
被相続人と相続人の名前をそれぞれ記入します。
なお、相続人の名前にはフリガナも必要です。
⑨税目
「相続」と記入します。
このように相続税の納付書には、全部で9つの項目を記入する必要があります。特に、①の年度は、期間の把握が少し複雑になっているので、ミスがないか提出前によく確認しましょう。
相続税の納付方法
相続税の納付方法には、主に税務署と金融機関、クレジットカード、コンビニエンスストアの4つの方法があります。それぞれ詳しく解説していきます。
税務署
被相続人が最後に住んでいた住所を管轄している税務署で納税が可能です。相続人が暮らしている地域から離れている場合は、逆に手間となる可能性もあるので、他の方法を検討してみるのもおすすめです。
金融機関
基本的にどの金融機関でも納付が可能です。納付書を使い、現金で納付します。
なお、ATMでの納付はできないので、金融機関の窓口での納付が必要です。また、インターネットバンキング等からの納付も可能です。
クレジットカード
クレジットカードを使って、オンライン上で相続税を納付することも可能です。納付書も使用せずに納税できるのもメリットです。しかし、クレジットカードでの納付は1,000万円未満という上限が設けられています。
また、相続税額に応じて決済手数料もかかるので注意しましょう。
コンビニエンスストア
コンビニエンスストアでも納税の手続きができます。ただし、納付できる金額は30万円以内と決められているので注意しましょう。
また、納付書を税務署で手に入れる際に、コンビニエンスストアで納付する旨を事前に伝えておく必要があります。
そうして発行してもらったコンビニエンスストアでの納付専用のバーコードが付いた納付書で、納付が可能です。
相続税を納付する際の注意点
ここでは、相続税の納付で気を付けたいことを紹介します。
相続税の申告期限は相続開始から10カ月以内
相続税の申告は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日、つまり相続開始から10か月以内と決められています。
もし期限以内に申告ができなかった場合、延滞税が課されてしまうおそれがあります。10カ月以内に申告するためにも、手続きの準備は段取りよく進めていきましょう。
相続税を肩代わりすると贈与税の課税対象
相続人それぞれに課される相続税ですが、相続人の中に支払いが困難という人がいるケースもあるでしょう。
その場合、他の相続人が相続税の納付を肩代わりすることも可能です。ただし、この相続税の肩代わりはみなし贈与財産として扱われるため、贈与税の課税対象になるので注意しましょう。
相続税の納付書は、課せられた税金をきちんと収めるために重要な書類です。また、相続税には納付期限も設けられているため、速やかに、そして正確に準備を進める必要があります。
相続税の納付に向けて手続きを進めている方は、ぜひこのコラムを参考にしてみてください。
この記事の監修者
税理士
佐野理子
相続担当税理士として、お客様からのご相談をお受けさせていただいております。
これまで多くの相続税申告に携わってまいりました経験をもとに、相続人のみなさま方の立場に立ってご相談をお受けし、申告業務を進めさせていただきます。